伝染

昨日はフォルクローレのレッスンがあった。
これは本当にありがたいことにかなり書く仕事が続いて入ってくるのでかなり毎日取材か原稿書きの生活。
ちょっと前まででもたまに先の心配をする瞬間があったりもしたけど、結局こうやっていい循環というのは豊かにまわるのだから心配は楽しみを奪うだけだと、
心配するくらいならその分の意識をライターとしてのいい仕事をする方向に注げるのが筋だと日に日に思うようになった。
一度縁があって仕事をさせてもらった人たちが次につなげてくれはるし、紹介をしてくれはったり、人とのご縁といい仕事に助けられるというのは本当にこういうこと。
ますますしっかりと生きたいなあと思う。
私が行ってるフォルクローレのクラス先生の一人サンティアゴは、その人柄、人物そのものに対して賞を渡したいくらいエネルギーに満ちてて踊ることを心から愛してて、でもアーチストにありがちな異世界に生きてるのではなくてかなり事業家としてのやり手でもあり、一言で言うと興味深い人。
私はタンゴに対しての「変化」というか「対峙」で違いタイプのダンスを次は習いたいなあと漠然と思っていて
カンドンベやアフロなど色々見た。
そのうちがフォルクローレでフォルクローレ自体はアルゼンチンにいると耳にする機会が多いながらあまり惹かてなかったけど、クラスを見にいった時にさっそく手取り足取り教えてくれて、その説明の仕方が非常に興味深い。
人生のほかの場面でざらに使えるようなロジックやコンセプトをばんばん持ち出す。
そういうことも含めてかなり楽しかった。
それがタンゴの対峙として次に習いたいダンスがフォルクローレになった大きな理由でもあると思う。今から思うと。
サルサにも行ったし今も行ってるけど、こういうのってある意味「好き」が先なのはいうまでもなくやけど
誰に教わるか、というのがかなり大きなウェートを占めると思う。
そしてフォルクローレを踊るなかでいいエネルギーが満散してるからかなり気持ちいい。
内へ内へと向かって自分との対峙を静かに楽しむタンゴとは違った意味での楽しみだと思う。
さて昨日はその後、サンテルモ(San Telmo)でサイと待ち合わせをし、アイスクリームを食べ（秋が来てもアイスはおいしい）
夜９時過ぎからラン＆ジョーの家に行った。
ランはベトナム出身のアメリカ育ち。アーティストでありポエマであり、ペインターでもある。
今パレルモ地区のラ・ルラル（La Rural)でやっている国際ブックフェア（La feria del libro internacional）に彼女の本も出展されていて、２回のブックリーディングもあり、それに合わせた形で、最近ブエノスアイレスに戻ってきた？再び来た（今回が１０回目やとか）。
１年に何カ国かの国に行って住んで移動、という生活をしている彼ら。「今回はどこから来たん？」ときかんと会話が始められへんくらい色々なところに出没してるカップル。
彼らとは元々私が東京に行ったときに、ミロンガで知り合った。それが何年前やろ？
その後世界の色々な場所で再会してる。昨年も数ヶ月ブエノスアイレスに来ていて（二人ともミロンゲロ＝タンゴ愛好家）その後アメリカに戻って、その後色々なところに出没し最終地点タイのバンコクから今回は訪亜したらしい。
それにしても生き方がすさまじい。
生き方がいい。いいというのは別に世界中に行ってるからいいという単細胞ないいというのではなくて、自分らしい生き方を自分たちで切り開いて形にしている、という意味で。
だからとってもいい顔をしているし、彼らを通して知り合う人たちもとっても興味深い人が多い。
昨日もすごく嬉しい再会や出会いをもらった。
いい生き方というのは伝染するなあって改めて思ったよ。
世界各国からのミロンゲロの集まりでもあったから場所が多少狭かろうと家具をどけて踊りを披露するミロンゲロたち。
写真はランと彼女の友人（アメリカ出身で８年ほどタンゴを踊っている）

そして台湾出身のオペラ歌手ジャスミン。私がコラムを持っているＣＴＶ Ａｓｉａのスタッフ（多くが台湾出身）もそうだけど中国本土返還がうんたらかんたらの時代、１５－２０年前にオーストラリアや南米、アメリカに行った台湾出身者の一部なのかなあと思ったり。
素敵な歌声でした。